水素ステーション

水素ステーションの仕組み

水素ステーションの基本的な仕組み

水素ステーションは、ガソリンスタンドのように水素を車両に供給するためのノズルを備えたディスペンサ、水素を蓄えておく水素タンク(蓄圧器とも言います)、また水素を適切な圧力に高めの圧縮機(コンプレッサ)、水素を冷却するプレクーラーなどから構成されます。
また後述するように、水素をその場で製造している場合(オンサイト型ステーション)では、水素製造設備も有しています。

【表 水素ステーションの基本的な構成要素】

水素製造装置
(オンサイトの場合)
水素を製造します。多くの場合は、都市ガス(主成分はメタン)を水蒸気改質(メタン水蒸気改質)しますが、水を電気分解して水素を製造している例もあります。
圧縮機
水素を圧縮します。水素ステーションの構成によっては、ひとつの圧縮機で一気に充填のための最終圧力まで圧縮する場合や、圧縮機を複数台使って、段階的に最終圧力まで上昇させる場合があります。
蓄圧器
水素を蓄えます。圧縮機と同様に、水素ステーションの構成によっては、蓄圧する圧力が異なる蓄圧器を複数設置している場合があります(段階的に圧力を上げている場合)。
プレクーラー
水素を-40℃まで冷却します。FCVのタンクに水素ガスを急速に充填すると断熱圧縮により温度が上昇しますので、タンク温度が上がり過ぎないようにするために、あらかじめ水素を十分に冷やしてからFCVに充填します。
ディスペンサー
水素をFCVに充填します。充填のためのノズルや操作盤がついており、安全に水素が充填できるように工夫されています。見た目は一般のガソリンやディーゼルのディスペンサーと似ていますが、ノズルはまったく形状が違います。ノズルは、FCVの受け口(レセプタクル)としっかりかみ合うと、充填が終わり減圧するまで外れない仕組みになっています。

オンサイト型ステーション、オフサイト型ステーション、移動式ステーション

水素ステーションは大きく分けて、その場で水素も製造しているオンサイト型と、ガソリンスタンドのように他から水素を持ってきているオフサイト型、また複数の場所で運営可能な移動式ステーションがあります。
オンサイト型では、都市ガスやLPG等を原料に水素を製造したり、電気で水を電気分解して水素を製造しています。最近では、再生可能エネルギー由来電力を用いて水素を製造する水素ステーションも設置されています。
オフサイト型は、既存の製油所や工業プラントで大規模に製造されている水素の一部を、水素ステーションに運んでくるものです。
オンサイト型とオフサイト型はそれぞれ特徴があり、どちらが優れているとは言えません。
近くに大規模に水素を製造する工場があるなら、オフサイト型のほうが安価に水素を供給できる可能性がありますし、そのような工場が近くにないなら都市ガスやLPGで水素を製造するほうが安価になる可能性があります。
移動式とは、その名の通り大型のトレーラーに水素供給設備を設置して、移動できるものです。工場や他のオンサイト水素ステーションで水素を調達し、これを運んでくるものです。そのため、必要に応じて水素を供給できるため、FCV普及初期には有益な方法と考えられえています。

【図 水素ステーションの構成】

図:水素ステーションの構成

出典: 資源エネルギー庁 燃料電池推進室 「燃料電池自動車について」
第3回水素・燃料電池戦略協議会(2014年3月4日)より引用

▲ ページ上部へ